ノマド以前と現在 [ノマド]

最近使われだした意味でのノマドという言葉以前に何があったか振り返ってみたいと思います。

ノマドというのは、働き方に注目した言葉であり、それに生活のあり方が次に来るようです。つまり短期間の移動しながら働くスタイルで、もう少し広げて中期的に意識して場所を変えるということです。


さて、ノマド以前は何があったかということですが、実は現在も使われているので完全に過去形にはできないのが実情です。

ノマドという言葉の周辺には在宅勤務、テレワーク、モバイルがあります。これらは現在も使われています。


在宅勤務は、規定の働く場所が想定され、そこと自宅との二択があると想定されている中での在宅勤務であると考えられます。在宅となってますが、実態は業務を遂行する場所は在宅でないかもしれません。この在宅勤務は強制感のある言葉です。

テレワークは、一昔流行ったように感じますが現在でも報道/統計資料にはこの言葉が出てきます。これは在宅勤務も含まれる使い方がされる場合があり、出社する必要が無い場合または勤務上不可能な場合テレワークとされます。事業所と営業現場の居住・宿泊先の距離がありすぎる場合に使われるようです。

モバイルは、より新しい言葉です。これはより期間が短い中での働き方に注目した言葉の雰囲気があります。固定通信に対する移動体通信が勢いを得てきた時期からよく使われる言葉になりました。移動体がモバイルの訳語として割り当てられているのも大きいでしょう。ノートパソコンやハンドヘルドデバイスもそれを後押ししました。

ノマドに行く前にもう一つ、組織内部での執務環境の変化があります。いわゆるフリーアドレス・オフィスです。元々出勤して自分の机というものがあることが安堵感をもたらしていたものが無くなってしまったというのが初期の状態でしょう。否定的なものをカタカナ言葉に直して使われた感じがありました。


こうしたものを経てノマドという言葉が使われています。以前は固定した環境下での業務遂行が想定されていたものがその状態から開放されてきたという文脈で使われるのが多くの場合でしょう。元々必要として事業所の外で多くの時間を費やすのは基本的に除外されます。やはり流行語の感があるので様々なものがノマドであると放り込まれたりします。またブランディングの一環として使われる場合もあります。

モバイルという言葉が流行った時期と比較すれば違いはデータがデバイスから自由になってきたのが大きいでしょう。セキュリティーを意識したディスクレスシステムは以前からありました。リモート接続の技術の一つでもあります。これが個人で使え、利用する機器も自由になってきたのが昨今でしょう。いわゆるクラウドです。クラウドとセキュリティーの両立はまた別の問題ですが、データとデバイスの結び付きが緩くなってきたのがノマド化を後押ししていると言えるでしょう。

情報通信のうちの通信の部分は、固定電話、FAX、移動体電話、インターネット接続と多様化してきました。情報の部分は、焦点が情報資料の加工という処理過程より、クラウドという形でデータの保存場所が手元である必然性はなくなり、そのデバイスとの括り付けの条件も減少して来たことが大きな動きです。こうした身の回りの環境面の整備が与えるものは大きいでしょう。


更に国内だけでなく海外でも使えるようになってきています。以前なら先進国でないと難しいという問題が数多くありました。現在はいわゆる新興国でも情報通信環境の進歩は著しいものがあります。日本が経済の急成長段階を過ぎ、周りを見渡すと似たような段階に差し掛かっているように見える国々が近くにあることに気づきます。また経済力と環境は比例するわけではないというのも見てきました。固定電話回線を引くという過程を飛ばして携帯電話が普及したことがそれです。その当時から時間は更に進んでいます。近隣諸国の経済的発展とインフラ整備は目覚しいものがあると言えるでしょう。これもノマドという言葉に影響を与えています。海外やグローバルという言葉が無意識に想定されるものとしてアメリカと西ヨーロッパだけではなくなり選択の多様性が確保されるようになりました。


言葉は流行でもあり保守的でもあります。公的資料は保守的で、人の感覚は何とか今の状況やそれに影響される気分を表したいというものがあります。ノマドもその表れで、現在を表現していると言えるでしょう。
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コワーキングとパリのカフェ [ノマド]

コワーキング、最近聞くようになった言葉ですね。



コ・ワーキング:起源と未来
http://www.youtube.com/watch?v=DLGiLBmY63g
Co-Working: Origins and Future


米サンフランシスコにあるハット・ファクトリーは世界初のコワーキング・スペースだそうです。
やっぱり西海岸なんですね。


仕事、場所、カフェ・・・


そういえば、昔パリのカフェで作家が手紙を受け取ることができたという話を読んだことがあります。
今のコワーキングスペースにもそういった郵便物・宅配物の代理受領とか受け取り代行サービスがあるようです。

有名作家のように手紙を外で受け取っている、そう思うと何だか優雅な気分になれますね。
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ノマドワーク環境向上委員会

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